今年のように、長雨と高温が長引く秋の
育苗は悲惨なものでした。

これらポットの育苗は、全て失敗し
たものです。
撮影は10月10日ですから、この時点
でのやり直しは十分いけるはずでした。
ポットの土は全てトロ箱へ廃棄処分。
理由は菌類対策と過去からの学習です。
「種まきは清潔な土にすること」と、
種袋にキッチリ書かれているくらい。
種まき培養土の使いまわしは、過去の
失敗経験があるだけになおさらです。

さて失敗作の一つは、モヤシ状の苗。
原因は発芽後にたっぷり日光浴ができ
なかったことです。
とにかく
長雨が続き、お日様どころじゃなか
った。
さらに長雨の後は異常高温が続き、
ポットの地温が上昇、そのせいで発芽が
急ピッチで進み、いっきにモヤシ状態に。
その後の異常気象もいけなかった。
最高気温が30度ちかい高温が続き、
その後、一転して20度くらいの低温
が続いたのです。
発芽したものにとって10度の落差は、
相当なダメージとなったでしょう。
発芽しないものが続出しました。
これらは全て異常気象によるもので
した。
しかし他に問題がなかったか?
種まきの基本は苗床(セルトレイなど)
に種をまき、それを第一段階と
するならば、
第二段階は幼い苗をポットに移植する
ことであり、地面に移植するのは
第三段階となります。
ワタクシは第一段階を省略し、直接
ポットに種をまいていました。
昨年はこれでうまくいき、
これぞ省エネ育苗だと自画自賛して
いたものです。
ところが今年のように不良が続くと
どうなるか
発芽が不健康なものや、モヤシ状態の
ものはポットの土を捨て、再び新しい
土をポットに詰め、そして再び種を
まくことになるのです。
ポットの土は種まき専用の培養土であり、
かなり高価。
その培養土を片っ端から廃棄するわけで、
まさにお金と体力の無駄づかいでした。

さて肝心の日光浴ですが、
いきなりお日様に当てると気絶するので、
午前だけ日が射す場所に移動させます。
草花にとって半日陰は安全地帯と言えま
しょう。
育ちの悪い挿し木や、ひ弱な春まきの苗も、
みんなこの場所に避難してきますから、
さながら難民キャンプのようであります

ことしは大々的に取り組んでいます。
地面に直接種をまく「直まき」法
これが成功すれば、将来ともども
育苗の苦労からなんぼか解放されるはず。
じつは去年、余った種を集めて一か所に
バラまいた結果、
フフフ なんだか成功したみたいで
今年はさらに踏み込んでみます。

余り種はもちろん、新たな種もブレンド
します。
もちろん植える場所によってブレンドの
種も変えて。
この試みは、来年の春に結果が出ます。
せっかく発芽しても途中で消え去るものも
あり、春まで予断を許しません。

ブレンドの直まきエリア、
エントリーナンバー㉜
芽が出ても、日数が経たないと何の花か
分からないですね
・・・案外雑草だったりして
白い不織布は豪雨による種の流出防止と
して、エリア全体に掛けていました。

こちらはエントリーナンバー⑥ 単一種の
直まきです
もし発芽しなかったら、ブレンド
(多種)と違い一切白紙となるので、
発芽率の高い花としました。
これはヤグルマギクですが、
他にビスカリア、アグロステンマ、
ヒメキンギョソウなど
ただし100%安心できないので、余分に
ポット苗を育て、バックアップ体制を
とります。
やってみました!
今年の直まきエリアをドンと17か所に
拡大。
花壇エリアの総数が72ケありますから、
2割強が直まきエリアとなります。
で、気になる結果ですが、
12月4日時点で、2ヶ所が不良、 残る
15所がなんとか・・かんとか

育苗ハウスはポッまきト苗で満員。
悲しいことに、トータルで半数近くが
失敗したと思います。
自家採種の種はほとんどが発芽せず、
購入した種も、再購入した種も発芽
しなく、
泣いているヒマもなく、種を新たに購入
することが当たり前になり、挫折と
挑戦のくり返しが続きました。
宿根草(多年草)と呼ばれるものも、
夏の高温多湿で枯れ死が続出。
だからよけいに、種から育てる苗に期待
も大きかったのです。

廃棄した種まき用培養土はトロ箱に3杯も。
イイ勉強になりました
来年から育苗方法を根本から変えます。

冬になっても育苗から解放されません。
苗が小さくて定植できないものは、
縁側で日向ぼっこをして冬を越します。
ずいぶん沢山あります。
ということは、根気よく種まきをくり返し
た結果、
ようやく発芽にこぎつけたものが多い、
という証でもあります。
心配なのは大寒波がきたら生き延びて
くれるかどうか

未来のガーデナー
ジジイの涙姿を見て育っています。
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